私が独立する前に勤めていたコンサルティング会社は
富裕層向けに資産運用などのコンサルティングを行うところでした。

そこではまず、
お客様に「今後やりたいことや目標などはありますか?」という質問をしていました。
なぜなら、もともと富裕層の人が資産運用をしてお金をよりたくさん増やしても使い道がなかったら全く意味がないからです。

世間的にはお金はあればあるだけ良いと思う人の方が多いと思いますが、最期の時にお金は持っていけません。
それなら、極端かもしれませんが生きている間に全部使い切っちゃった方がいいと思いませんか?
不思議なことに、お金がたくさんあってなんでもできる状況でも
「やりたいことが分からない。老後にお金がなくならないか不安だ。」とおっしゃる方ばかりでした。

そこで、私がお客様に伝えていた「やりたいことの見つけ方」を紹介します。

1.好きなことやワクワクすることを書き出す

モノ、行動、雰囲気、人物、言葉、場所…。
種類を問わず、なんでもかまいません。
自分が好きだな、落ち着くな、ワクワクするな、と思うことをとにかくたくさん(500~1000個ほど)書き出してみてください。
思ったより大変ですが、自分の好きなことの規則性が見えてくるはずです。

2.自分の手記を書いてみる

「手記」というと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、「過去を振り返った日記」だと思ってください。
誰もが自分の中で強烈に覚えている出来事、その時の感情などをいくつか持っているはずです。
過去の自分を知ることで、今の自分の心の中を知ることができます。
1で上げた『好きなこと』の理由も見えてくるかもしれません。

3.自分の理想像を書き出す

ここまできたら好きなことがぼんやりと見えてきているはずです。
そこで、今度はより詳細に自分の本当の理想像はどういうものなのか考えてみましょう。
どんな仕事をして、どこに住んで、休みの日はどう過ごしたいかなど具体的にイメージしてください。
実現できるかできないかではなく、自分の心の声にしたがってみてください。

4.作戦計画を立てる

理想像に近づくための作戦を立てましょう。作戦は大きな目標と小さな目標に分けて立てると実行に移しやすいです。
例えば、「ネイリストで独立する」という理想があればそのために必要なことを大きな枠と小さな枠で考えます。
大きな枠で「自分のセンス、技術を磨く」と設定したら、小さな枠では「毎日1つデザインを考える」「お昼の時間に最新の流行をチェックする」など、継続的に行動に移しやすいものを設定すると良いでしょう。

5.行動する

あとは「とりあえずやってみる!」という気持ちを大切にしてください。
作戦通りに行動してみて、見えてくるものがあるはずです。
実際に行動してみないと本当にやりたいこと、好きなことかどうかも分かりません。
もし違うと感じたら軌道修正すればいいだけです。

1~5まで実際にやってみるとかなりの労力だと思います。

しかし、自分のやりたいことが明確になったと同時に自分自身がどういう人格かということも分かってきたのではないでしょうか?
幸せを感じる時、怒りを感じる時など、自分の気持ちが分かればコントロールすることができるようになります。

自分を知る(自己理解)ことで、今後の人生がより豊かに生きやすくなります。
「今のままでいいのかな?」ともやもやしたら、まず自分自身に問いかけてみると本当の自分が見えてくるかもしれません。

一覧へ戻る